Sunday, 1 April 2007

火事だッ!!!



昨日は金曜日。夕暮れ時、シティの渋滞は一段と酷かった。

動かない車の助手席で信号が青に変わるのをぼんやり待っていたところ、何やらきな臭い匂いが漂うのと同時に、近くから消防車のサイレンが聞こえてきた。

前の車がノロノロ動き出し交差点が近づくにつれ、何やら前方に炎のようなものが。

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あっ、燃えてるッ!!ゴミ箱が激しく燃え上がっている!!!


車の中から呆然と眺めていたら消防士さんが颯爽と現れ、

あっと言う間に消し去ってくれた。

この間ものの1、2分。                   image

原因はタバコの火の不始末のようだ(推定)。

っていうか、こちらに住むようになってから、火事とか交通事故にやたら遭遇してるような気がするんですが。

Thursday, 29 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(番外編)

物件探しが難航を極めていたある日の朝、リビングでテレビを見ているとめったに鳴らない家の電話が鳴った。

まだまだ電話での会話に自信のない私。いつものように無視を決めこもうとしたが、先日元シェアメイト兼大家のC嬢から

「あなた達の退去前に、不動産屋が一度その家見に行く事になってるの。事前に電話があるはずだから、よろしくね」

と言われていたのを思い出し、勇気を振り絞って受話器を取った。しかし・・・・・

"Hello. +★%”☆#%☆&★#$|*&$"

ヤバい。やっぱり早すぎてほとんど理解できない・・・・・。しかし、話し方から判断するに不動産屋のようだ。なぜなら彼らは誰もがすごく早口だから。

「・・・・・それで、今日の5時頃行くから☆%”☆#★☆★」

5時ね!5時に誰か来るのね!?恐らくエージェントが入居希望の人を2、3人くらい連れてくるのだろう、と勝手に予想。

となると、急いで家の掃除をしなければ。チャチャチャっと部屋を片付け、最後に裏庭で摘んだバラを1輪食卓に飾り、お客の到着を待つ。

約束の5時が近づくが、今まで電気工事や庭の手入れ等のいろいろな業者が時間通りに来た試しがないためリラックスしきっていた。ところが、5時5分前

<トン!トン!>

とドアをノックする音が。もう来やがった!!早かったり遅かったり、どっちやねんッ!!

玄関のドアを開けると、エージェントの

「ハーイ、お部屋見せてもらっていい?」

の声に続き、老若男女が一斉にワラワラと入ってきた。10人は下らない。っていうか、これはいわゆる"Open for Inspection"じゃないか!!

C嬢が台湾系オージーだったおかげで、私たちはオーストラリアに来てからも家の中で靴を脱ぐ生活を享受していたのだが、入居希望者のいかにもオージーな皆さんは当然のごとく靴を履いたまま上がりこんできた。自分の家に赤の他人がゾロゾロ土足で上がりこんでくる。生まれて初めての光景に一瞬ショックを受けたが・・・・・うん、まあ、これは止むを得ないだろう・・・・・。

入居を希望する皆さんは、各部屋や裏庭をサッと見て回ると5分も経たないうちに"Thank you."と言い残し去って行った。アプリケーションフォームを持って帰る人が結構多い。私は家主ではないので、次に住みたい人がいようがいまいが直接関係ないのだけれど、『この家が気に入ってもらえたのかな?』と思うと少しうれしくなった。

数日後、C嬢から「新しい入居者が決まった」との連絡が来た。そして、いつものようにネットで自分たちのための物件を探していると、入居者がとっくに決定したはずの我が家の情報がまだそこにあるのを発見した。いつまでも古い情報を放置しているから、目当ての家を見つけても

"It's been leased.(それはもう決まりました)"

なんて不動産屋で度々言われるハメになるんじゃないか。ルーズなのにもほどがある。とっとと削除しろ!バカー!!

Saturday, 24 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その6)



不動産屋で『恐怖のトイレの館』のアプリケーションフォームを受け取り帰宅。

B4版の用紙3枚には現住所、氏名、連絡先の他、入居者の現職だけでなく前職についてまで記入する欄がある。その他に入居者全員の身元を証明する書類(パスポート、運転免許証等)のコピー、銀行口座の取引状況一覧、知人の推薦状等いろいろ揃えなければならないらしい。

私たちはメルボルンにまだほんの数ヶ月しか住んでいない外国人。完成したアプリケーションフォームを眺めていると、自分たちの目から見ても些か心もとない。私が大家なら選ばない。

残り2週間でここを立ち退かなければならないのに、次の家の当てがないなんて。こんな状況は人生で初めてだ。どうしたら事態を好転できるのか想像もつかない。おまけにこの2週間というもの来る日も来る日もネットで物件&MELWAY(メルボルンとその近郊を網羅した道路地図)を見続けていたせいか、近頃頭がガンガンする。

深刻に落ち込んでいるところに、元シェアメイト兼大家のC嬢から電話がかかってきた。私たちの家探しの進捗状況を気にかけてくれたらしい。

「それで、どんな部屋を探してるの?」

と聞かれたのでダーさんが「2ベッドルームのユニット」と答えたところ、

「・・・・・うーん、二人はこちらに来てそんなに時間が経ってないから、ユニットはちょっと難しいかもよ」

との事。えっ?どういう意味?

「ユニットはレント(家賃)をきちんと払えるかどうかについてアパートより審査が厳しいから。ほら、アパートは大家一人に対して何世帯も入るけど、ユニットは大家一人に対して一世帯しか入らないからね。アパートとかで今まできちんとレントを払ってきたっていう証拠でもあればいいんだけど。でも、最近はアパートも難しいらしいし、探している時間もあんまりないし・・・・・」

そんなにユニットの入居が難しいなんて、私たち知らないから!!

「だから、てっきり二人はシェアで探してるんだと思ってた」

えっ!?今頃そんな事言う?!

「じゃあ、後2週間だから頑張ってね」

コ、コラーーーーーーッ!!!!私たちの2週間を返せーーーーーッ!!!

電話が終わった後、完全に戦闘意欲を失った私たち。今からアパートで探し始めたとしてもたったの2週間で決まるかどうか未知数すぎる。シェアを選ぶしか道はなさそうだ。っていうか、もうやってらんねー。疲れた。

後になって、新聞の特集で現在メルボルンは空前の賃貸物件不足であることを知った。入居希望者の中には、アプリケーションフォーム提出の際家賃の上乗せや数ヶ月分の先払いを申し出て希望の部屋をゲットする強者もいるらしい。

知っていたとしても、私たちにはマネできませんが。

参考記事:

The Age 2007年3月6日付 "Rent Rage - In Depth - "

Friday, 23 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その5)

ネットで見つけた物件で"Open for Inspection"の日が設定されていない場合は、直接不動産屋でその部屋の鍵を借り自分で見に行くことになる。私たちもセオリーに沿って、とあるサバーブの不動産屋に向かった。

受付には二人の女性がいて、来客が入れ代わり立ち代わりで話しかける他、電話もひっきりなしにかかっている。忙しそうだ。落ち着いたところを見計らい、やっと目当ての物件について尋ねたところ、

"It's been leased. (それはもう決まりました)"

との素っ気無い答え。・・・・・・・あ、そ。まあ、でもしょうがない。次だ、次。

気を取り直して近くの不動産屋に入り、また別の物件について尋ねる。ところがまたもや答えは

"It's been leased. (それはもう決まりました)"

・・・・・・・早くも気分が沈み始める。ヤバい。部屋探しはまだスタートしたばかりだというのに。

どうやらあれこれ選り好みをしていられる状況ではないことを、ここへ来てようやく理解し始めた私たち。もっとお高い部屋なら空いているのかもしれないが、払える家賃には上限がある。

何軒目かの不動産屋で、ようやく希望の部屋の鍵を借りることに成功。鍵を借りられただけで、もうその部屋を契約できそうな気がしてくるほど、既に余裕を失っている。

電車で移動し、30分後に目的の駅に到着。この辺りは元々住宅地ではなかったようで、駅から見える範囲に商店らしきものは皆無。大きなビジネスパークが広がるだけで通りを歩く人影もなく、他のサバーブとは明らかに異なる様相を呈している。実はここは想定外の地域だったのだが、駅から徒歩圏内というだけでも今はありがたいと思わなければなるまい。

今日も今日とて容赦ない紫外線が照りつける中、人気のない歩道を真っ直ぐ10分ほど歩くと目的のユニットに到着。既に鍵は開いており、中に入ると内装屋のおじさんが壁にブラシをかけているところだった。一言断って室内を見せてもらう。

間取りは希望の2ベッドルームのユニットだ。部屋の広さは申し分ない。キッチンは古いが不動産屋の話では全面リフォームされるとの事だった。バスルームも、まあ、これなら我慢できるかな?

最後にトイレをチェックするため、ドアを開けたところ・・・・・

ゾワゾワッ!

全身に悪寒が走った。見上げると、部屋一面にモノトーンの壁紙が張り巡らされている。この図柄というのが、ヴィーナス?古代ギリシャの神々?ありがたい意匠を用いている割りにはひどくおどろおどろしい印象で・・・・・書いた人には申し訳ないが、まさに地獄絵図と呼ぶにふさわしい出来栄え。たったの数秒で具合が悪くなったような気がして、慌てて外に出た。

ドアの外にいたダーさんが「ここ気に入った?」と聞いてきたので、「ちょっとトイレの壁紙が・・・・・」と促しダーさんにもチェックしてもらう。ところが、ダーさんは

「壁紙がなにー?」

と言うばかりで全く何も感じていない様子。

・・・・・そうだった。今の私たちには贅沢を言っていられる余裕などないのだ。トイレの壁紙くらいなんだ。

「それで、ここ気に入った?」

ダーさんは相変わらず無邪気に聞いてくる。『こんな気味の悪いトイレの家なんて嫌!』という言葉をグッと飲み込む。

「・・・え、駅からここまで交通量が少なくて、車の運転の練習に良さそうよね・・・」

Sunday, 18 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その4)



ネットで部屋探しをしていると、時おり

"Open for Inspection"

の文字に続き日時が記されている物件があるのに気づく。

こちらではネット等で気になった物件を見つけたら、その物件を取り扱っている不動産屋で鍵を借り自分で勝手に見に行くのだが、"Open for Inspection"の日は指定の日時にその家が開放され(15分間位のことが多い)、希望者は予約なしで自由に物件の内部を見学できるらしい。

「これはいい」ということで、気になっていたアパートの中から"Open for Inspection"の日が設定されているものを選び、ダーさんと訪ねることにした。

駅から徒歩圏内にしては閑静な住宅地(と言っても、私の知る限りメルボルンは大体どこもこんな感じなのだが)に建つレンガ造りの2階建のアパートに到着したのは、開始予定時刻の5分前。辺りに立ち並ぶ大きな街路樹が、夕方とは言えまだまだ強烈な紫外線にひっそりと耐えている。

入口の前に所在なさげに立つ若い女性が一人。先客のようだ。ほどなくして不動産屋の女性が到着。すごい勢いで階段を駆け上がりチャッチャと合鍵でドアを開けると、

"どうぞ入って!"

と声をかけられ、部屋の中に通された。

ネットから得た情報によると、ここは寝室1部屋の他にリビングがあって、それとはまた別にキッチンがあるらしい。しかし、オーストラリアの不動産物件情報には間取りが記載されていないのが通常で、稀にあったとしても面積までは明示されていない。このアパートについても広さは知り得なかったのだが、私たちには

『オーストラリアなんだからどんな部屋も充分広いに決まってる』

という根拠のない思い込みがあった。そして、どうせ寝室は一つしか使わないのだから1ベッドルームで充分じゃないかと考えていたのだ。ところが、部屋に入ってすぐの印象は

『・・・・・狭ッ!』

間取りは6、7畳ほどのリビングと同じ広さのベッドルーム。そして、小さなキッチンと洗濯機置き場にユニットバス。洗濯機置き場も狭くドラム式のタイプしか置けない。どう見ても一人暮らし向けの物件だ。いや、日本から来たばかりの時ならこれでもOKだったのかもしれないが、現在2ベッドルームのユニットに暮らしているせいか、もうこの狭さには耐えられそうもない。

戸惑っている私たちに向かって不動産屋のお姉さんが「それで、どっちが住む予定?」と尋ねてきた。正直に「・・・・・二人とも」と答えると、明らかに一瞬ギョッとした様子。

見学後、物件が気に入った場合はその場でアプリケーションフォームを受け取り、後日それを不動産屋に提出、家主に審査してもらう段取りになるのだが、私たちは遠慮した。もう一人の女性ももらわずに帰ったようだ。

そして、実際1軒見て出した結論。

「私たちには2ベッドルームは必要だ。アパートは狭くて騒音が気になる。やっぱりユニットがいい!」

―――今思い返せば、この時点においてもやっぱり何も分かっちゃいなかったのだけれど。

注: 「アパート」と「ユニット」について

アパート・・・・・日本で言うところの「アパート」とほぼ同じ。

ユニット・・・・・一つの区画に数世帯が暮らす点はアパートと同様で、それぞれの世帯の建物が独立または1つの建物が数世帯居住できるよう分割されているもの。いろいろなタイプのユニットがあるらしいけれど、私の見た範囲では平屋の1、2ベッドルームで、一つの建物に1世帯または2世帯で住むタイプが圧倒的多数。

Saturday, 17 March 2007

日本にパンダはいません



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先日、購入した料理雑誌をめくっていたところ、裏表紙の広告で目が止まった。

豪大手スーパーマーケットがお寿司関連の食材に限定したプライベートブランドを始めたらしい。

「テイクアウトだけでは飽き足らずに、家庭でもお寿司を作る人が増えてきたのねー。お寿司もすっかりポピュラーになったもんねー」

と感心していたのも束の間。キャッチコピーを見て愕然。そこには

"Authentic Japanese in your kitchen starts with Pandaroo"

(「パンダルー」であなたの食卓に本物の日本食を)

ブランドロゴの両端には、ご丁寧にもパンダとカンガルーのイラストまであしらわれている。

広告の中で"Japanese"を何度も繰り返し強調しているところをみると、お寿司を中国のものと思い込んでいる訳でもなさそうだ。しかし・・・

日本とオーストラリアの溝はまだまだ深い。気が遠くなるほど。

Monday, 12 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その3)

Sandringham線は ビーチ沿いに立ち並ぶ高級住宅街を走る路線。自分にはあまり関係のない地域と知りつつ興味本位で訪ねてみた。なるほど、夕方の電車の中はいかにもエグゼグティブ然とした上品なサラリーマンの姿が目立つ。

Elsternwick駅で下車。駅前を通るGlen Huntly Roadを歩く。前回訪ねたOakleighとは違い、ここは通りが広々としている。トラムが走り、日本食材の専門店もあって便利そうだ。道行く人は白い人がほとんどで、立ち並ぶショップからは心なしかお高くとまった印象を受ける。「あら、素敵ねー」と浮き立つ私とは対照的に、「こういう小ぎれいな街は好きじゃない」とダーさんは居心地の悪さを隠そうともしない。

スーパーマーケットColesを見つけ店内を徘徊。Colesの品揃えはサバーブによって大きく様変わりするわけではないようで、『もういいや』と出口に向かおうとしたところ、突然けたたましくサイレンが鳴り始めた。どうやら私が出口だと思ったのは入り口で、うっかり逆方向に歩いてしまったのが原因らしい。

「キャーーーッ!!!」

いたたまれず即座にその場から逃げ出す。

日本で同じ事が起きたら「これはいい話のネタができた」とばかりに友人、家族に言いふらすに違いないくせに、これが外国になっただけでもう自分がダメダメになったような気分になるのは何故だろう?駅近くの店で買ったスムージーを手にベンチに座るが、胸の動悸が治まらない。

『・・・・・やっぱり私もここは合わないかも』

「心配しなくても、そもそもこの辺の家賃払えないから」と、今ならあの時の私に言ってやれるのだが。

Sunday, 11 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その2)

昨年一足先にメルボルンに越してきたダーさんが自分の家探しで訪れた際の第一印象が大変良かったということで、まず初めに候補にあがったのはOakleigh。シティから電車で30分ちょっとの街。

なるほど、駅周辺には大型ショッピングセンターをはじめとしてショップが立ち並び、夏の長い夕方をカフェで友人と談笑して過ごす人の姿があちこちで見受けられる。街の看板に目立つ文字から判断すると、どうやらギリシャ系の方が多く住む街のようだ。しかし、通りをザッと見渡しただけでもいろいろな人種の人が歩いている。ああ、これこれ。メルボルンに来たって感じ!

おととし下見旅行でいくつかの都市を回り、結局落ち着く先をメルボルンに決めた理由は、一つには全豪オープンテニスの開催地というのもあるけれど、それ以上に私を引き付けたのは街に溢れる様々な人種の人々だった。オーストラリアの他の都市でも同じような光景は見られたけれど、この国で自分が外国人として暮らしていくことを考えた時、自分が最も居心地が良く感じたのはメルボルンだったのだ。もちろん一人一人が腹の底では何を考えているのかまでは知る由もないけれど、パッと見にはみんな仲良く共存しているように見えた。それで充分だった。

そして、メルボルンに来てからこの時初めてアジア食料品店にも入った。噂には聞いていたが、想像以上の日本食の充実ぶりに驚く。野菜だけとってみても白菜、ニラ、えのき、椎茸(表記は"SHIITAKI"になっているけれど)・・・・・なんだ、これだけ揃っていれば冬に鍋をするのに困らないで済みそうだ。

Oakleigh・・・悪くない。しかし、この街に決めつけてしまうのはまだ時期尚早。他の街もちゃんと調べないとね。

Friday, 9 March 2007

メルボルンで賃貸を探す(その1)

こちらに来て間もなく、すぐに次の住居を探さなくてはならないハメに陥った。というのも、シェアメイト兼家主のC嬢が、突然他州への転勤を命じられたのだ。

一応「続けて二人で住んでもらえないか」と打診もあったが、シェアでなければ少々お高い家賃なうえ、ダーさんの職場から遠すぎるのがかねてからの難点だったため、思い切って引越す事に決めた。退去までの制限時間は1ヶ月。

ダーさんも私もオーストラリアで賃貸を契約した経験はもちろん、ない。土地勘もなければ資金がふんだんなわけでもない。ないない尽くしの状況に途方に暮れながらも、日本では何度となく引越しを経験してきたので、『基本はそう変わらないだろう』と内心タカをくくっていた。そう遠くない未来に、これが大間違いだったことが判明するのだが。

地域を選ぶにあたり、ひとまず選択範囲を日本人が比較的多く住むと言われるシティ南東方面に限定する。引越し後、私は語学学校に通うつもりなので、公共交通機関から徒歩圏内の物件が望ましい。家賃は・・・・・こっちは何が目安なの?知るもんか。とりあえず日本的に「収入の3割」以内で探していくことにする。

ネットで手当たり次第に数多くの物件を見ていくうちに、気になる街がいくつか出てくる。しかし、やはり実際この目で街の雰囲気を確かめないことには始まらない。ダーさんの休日を利用して、各サバーブを見学に行くことにした。

Thursday, 8 March 2007

オーストラリアで携帯電話を買う(その5)

長い沈黙の後、ダーさんが口を開いた。

「・・・・・もう1回、カスタマーセンターにかけよう」
「えー、何回かけてもダメっぽくない?ダメよ、ありゃダメだ。もう全然ダメ」
「・・・・・でも、そうするしかない」

またまた気が遠くなるくらい自動音声の案内で待たされた後、やっと担当者に繋がった。またまたダーさんが事情を説明。何やら会話を交わすと、ダーさんが自分の携帯を私に渡しながら

「手続きの前に契約者本人の了承がほしい。奥さんは隣にいますか?だって」

えっ?!今回は何だかまともっぽい対応。慌てて電話を代わる。担当の男性は、私の氏名、住所、生年月日、選んだコースを確認すると

「それでは、ご主人に代わって下さって大丈夫です」

と言った。それから私の正しい電話番号を調べ直しただけでなく、テストコールをかけて通話が可能な状態になっているかどうかまで確認してくれた。なんだ、中にはいるんじゃないか、ちゃんとした対応をしてくれる人が!

カスタマーセンターとの通話を終えた後も、本当に電話が使える状態になったのか半信半疑の私。おそるおそる自分の電話からダーさんの電話にかけてみたら・・・即座にダーさんの携帯から着信音が流れ始めた。ディスプレイには私の電話番号が10桁で表示されている。・・・・・やった!やっと使えるようになった!!ありがとう、まともな担当者よ!!

こうして本体を購入してから1週間。やっと通話が可能になったのだった。長かった・・・・・いや、長すぎるだろ。

で、結局何が言いたかったかというと、

・これからオーストラリアでOPTUSの携帯を買おうとしている人は、何か起きた時カスタマーセンターの担当者の当たり外れが大きすぎるので気をつけて下さいね。
・英語に自信のない人は、各種手続きの際なるべくインターネットを使った方がいいですよ。

という話。

Tuesday, 6 March 2007

オーストラリアで携帯電話を買う(その4)

以前ネットで読んだ記事では、「OPTUSがコールセンターをインドに作ったところ、インド人の担当者は英語が話せてもオーストラリアの生活や文化を理解していないため、利用者との間でしばしば問題が生じている」と書いてあったように記憶している。しかし、もしかしてそれは「文化を理解していない」のではなく「仕事をしていない」だけなんじゃなかろうか?

これ以上カスタマーセンターに問い合わせても埒が明かないと判断した私たちは、ネットを使う機会を見つけOPTUSのHPへアクセス。このサイトがまた凝っている割にはユーザーに分かりづらいつくりなのだ。画面の表示も崩れまくっている。やっとのことで該当のページを見つけ、通話を可能にする手続きを試みたが、「入力されたナンバーのSIMカード(購入時に本体にセットしたチップ)は既に利用中です」といったメッセージが出るばかり。もう、やってられない・・・。

数日後、ダメもとで再び本体を購入したOPTUSのショップへ。対応してくれた店のおじさんにダーさんが相談を持ちかけたところ、

「その携帯の電話番号を見せて」

と言われ私のメモを差し出した。しばらく眺めた後おじさんも一言。

「・・・・・これ、桁が一つ多いよ」

被害者意識で凝り固まっている今の私には、おじさんの言葉の端々に『なんですぐ気がつかなかったの?こんな簡単な英語も分からねえのかよ。バカじゃねえの、このアジア人』というニュアンスが混じっているように感じられる。

『だって、私、オーストラリアに来たばっかりなんだもん!こっちの携帯電話番号の桁なんて知らないよ!それに、本当にその番号って言ったんだって!!』

訴えたいのはヤマヤマだが、そんな事は別に向こうの知ったことではないだろう。なんだか分からないが猛烈にくやしい。

「正しい番号が分からないんじゃ、こっちもどうしようもないねえ」

おじさんにも匙を投げられた私たち。店の外に出る。

カスタマーセンターにかけてもダメ。ネットでもダメ。ショップに持っていってもダメ。完全に八方塞がりだ。使えない携帯を掴まされて、このまま泣き寝入りするしかないのか。

巨大ショッピングセンターの通路脇に設けられたベンチに座り、しばらく途方に暮れる。

オーストラリアで携帯電話を買う(その3)

OPTUSのカスタマーセンターに電話をかけた翌朝。再度電話の電源を入れてみたがやはりメールは届いていない。もしかしたら通話は可能になっているのかもしれない、と試しにダーさんの携帯電話にかけてみたけれど、全く通じない。ダメじゃん。今度はダーさんの携帯から私の携帯へかけてもらうことにする。

「これが私の番号なんだけど」

と渡したメモを見たダーさん。しばらく眺めて一言。

「・・・・・これ、桁が一つ多いで」

うそッ!!

見るとダーさんの番号は10桁なのに、私のメモした番号は11桁ある。あんなにゆっくり確認したのに!あっちも"Uh-huh"って言ったのに!確かにその番号って言ったんだって!ホントに言ったんだってば!!ウワーン!!それにしても、たった10桁そこらの数字すらまともに聞き取れないなんて。自分の英語力のなさにさすがに凹む。

どうやらこの状況を改善するためには、再びカスタマーセンターに問い合わせるしか手段がないらしい。今度は自分で問い合わせるのは止め、ダーさんに任せることにする。

しばらく自動音声の案内で待たされた後やっと担当者に繋がり、一連の事情を話すとその担当者は

「OK。じゃあ、この後メール送るから」

と言って切ったらしい。

「すっごいインド訛りですっごい勢いでしゃべられるもんでなかなか聞き取りづらかったけど、多分大丈夫やと思うで」

おー、助かった。手を煩わせて済まなかったね。ありがとう、とダーさんに感謝したのも束の間。やはりその後もメールは一向に送られてこない。

「・・・・・『送る』って言うててんけどなあ?」

訝しがるダーさん。そして、私たちの心に湧き上がる一抹の不安。

・・・・・もしかして、OPTUSのコールセンターって、仕事自体が、テキトー?

Monday, 5 March 2007

オーストラリアで携帯電話を買う(その2)

金曜日の深夜12時だったため、直接担当者が電話口に出る事態など予想だにしていなかった私。どうしよう!インドの人と繋がってしまった!!英語、自信ないのに!!「何も言わずにそのまま電話を切る」という選択肢もあったが、小心者の私にはその勇気すらない。

何から話してよいのか戸惑っていると、向こうからいろいろ話しかけてきてくれた。ええい、ままよ!このまま進めてしまえ!!

氏名、住所、生年月日、選んだコース等の質問に答えると、担当の方が私の電話番号を読み上げ始める。ここは絶対に間違えられない。一旦番号を書き留めた後、ひとつひとつの数字をゆっくり復唱する。

"0?" "Uh-huh?"

"4?" "Uh-huh?"

"0?" "Uh-huh?" ・・・・・・・

うん、これなら大丈夫。そして、いよいよ最終段階へ。

「この後30分以内にメールでもあなたの電話番号を送るから、それまで電源を☆@%$*@\#&!+*。それから電源を#%&'$&%*+」

電源を?どうするの?聞き取れなかった・・・。しかし、見知らぬ相手と英語でやりとりする緊張感にこれ以上耐えかねた私は、会話をさっさと終わらせてしまった。

フー、緊張した。まさか人が出るなんてなあ。でも良かった、何とか無事に終わって。ところで、電源どうしよう?これからメールを送ってくるってことは、電源が入ってないことにはメールは受け取れないはずだから、きっと入れたままでいいんだろうな。

そのまま待つこと30分。一向にメールが送られてくる気配がない。不安になって再び説明書を読んだところ、どうやら電源はOFFの状態で待たなければならなかったことに気づく。

慌てて電源を切ったが、もう夜も遅い。また明日の朝確認することにして眠る。

オーストラリアで携帯電話を買う(その1)

こちらに来て数日経ったある日、私が使う携帯電話を購入することになった。携帯電話会社がいくつかある中、ダーさんが既にユーザーであったことから、選択の余地なくOPTUS社のショップへ向かう。

元々携帯に全く興味のない私。おまけに電話を使う相手は当面ダーさんしかいないため、「話さえできれば何でもいい」とプリペイド契約の最もチープな機種を選択したところ、液晶がなんと白黒!今どき?!マジで?!もちろんカメラ機能など望むべくもない。携帯に思い入れのない私ですら、あまりにも簡素な機能に一瞬ガックリするが・・・・・いや、待てよ。もしかしたら私にはこれで必要十分なのかも。

店で本体を購入した後、セットアップは自分でやるものらしい。帰宅後、まず本体を充電。

「その後、電話がかけられる状態にするまでに何かやる事があんねん。よく覚えてないけど」

と言い残し、ダーさんは先に寝室へ。その日の深夜、充電が完了しているのにの気づいた私。

『・・・・・「何かやる事」って何だろ?』

よせばいいのに、自力でセットアップを試みることに。

説明書は全部英語。当たり前か。しんどいな。説明書の裏表紙に付属のSIMカードというチップを切り離し、本体の裏面にはめ込む。自分の利用したいコースも選択した(一番安いやつ)。

最後に、電話またはネットでOPTUSへ自分の情報を伝える必要があるらしい。ネットは今家で思うように使えない状況なので、電話にしよう。24時間対応しているということは、きっと自動音声のガイダンスに従って何か入力したらいいだけなんだろう。まさか、こんな夜中に人が出るなんてことは・・・・・日本ならともかく、ここオーストラリアではちょっと考えにくい。

所定の番号にかけて、待つこと数秒。

「はい、OPTUSカスタマーセンター、担当○○です」

耳元から聞こえてきたのは、強烈なインド訛り。自動音声ではなく生身の人間が話しているようだ。

・・・・・・・あっ。そういえば、OPTUSのコールセンターはインドにあるって聞いたことある。

Wednesday, 28 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 6 (その3)


朝からパラついていた雨は、その後も降ったり止んだりの繰り返し。屋根付きアリーナ以外のコートでは全く試合が行われていない。


仕事帰りのダーさんが午後から来場。


「せっかく来たのに気の毒やけど、今、外の試合全然やってへんねん」


「ああ、残念やなあ。けど、ヴィクトリアにとっては恵みの雨やねんで。もうずっとカラッカラやってんから」


この夏ここ何十年かで最悪の干ばつに見舞われたヴィクトリア州。取水制限はステージ3と呼ばれる段階に入っていて、庭への散水は早朝と夜の一日計4時間限定、芝生への放水と家庭でのホース使用の洗車に至っては完全に禁止されている。もしも違反現場を当局に発見された場合は、高額の罰金を払わなくてはならないとか。


再び強くなってきた雨足を避け、ロッド・レーバー・アリーナへ。建物内の通路は先客で溢れている。そして驚いたことに、ここではジベタリアン(死語)は若者だけの特権ではなく、老若男女がカーペットの床に座りこんで思い思いにくつろいでいるのだ。私たちもやっとのことで空いているスペースを見つけて腰を下ろす。


"Slice"という名前の割には結構なボリュームのチョコレートケーキを食べながら向かいの男性を見やると、横になり片腕で頭を支えながら新聞を読んでいる。ここはあんたの家のリビングか!なんて気を使わなくていい国なんだ、オーストラリア。


やがて、近くで若い人の奇声が聞こえてきた。既に出来上がっている様子。そんな人はいつも会場に数えきれないほどいるのであまり気にも止めていなかったら、突然男の人が私の目の前で立ち止まり、手のひらを逆手に差し出した。


・・・・・・・・何?


事情が飲み込めずポカーンとしていると、私の隣に座っていた見ず知らずの女性が「ここ、ここ」と男性の手のひらを指差している。それでも理解できずにいたら、「これを」と私の手を指した後「ここに」と再び男性の手のひらへ。


ハッ!


やっと事態を掴んだ私。自分の手のひらを男性の手のひらにパチーンと合わせるやいなや、男性は


"Yeahooooooooooo!!!!!!!!"


と声にならない声を上げて向こうへ走り去っていった。ああ、さっきの奇声の人か。なんていうか、リラックスしてるんだか、油断のならない土地なんだか、最早訳が分からない。


でも嫌いじゃないな、こういうの。


Tuesday, 27 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 6 (その2)


ボーダフォン・アリーナ正面は、リッチモンド駅で下車した後ロッド・レーバー・アリーナ方面へ向かうお客さんの通り道。そこには大きなスクリーンが設置されていて、アリーナに入れない観客でもボーダフォン・アリーナ内で現在行われている試合を楽しめるようになっている。


会場には試合開始前に到着したが、すでに大勢のお客さんで大賑わい。ワインやビールを飲んで談笑しているグループの姿も。みんな楽しそうでいいなあ。空いた席に腰を下ろす。


実は内心


「テレビで見るためにわざわざお金を払って入場するなんて、私ってバカ?」


と半ば自嘲的な気分で来場したのだが、観戦が始まるとこれが思っていたほど悪くない。周りに人がたくさん通っていても広いので気にならないし、スクリーンは高い所に取り付けられているため自分の前に人が立って画面が見えない、なんて事もない。


そして、何がうれしいって今日もセブは絶好調なのだ!!私の予想を裏切って強敵ナルバンディアン相手に2セットアップ。うっそ!勝っちゃう?ダビにも勝っちゃうの?なんか雨が降ってきたけど関係ねえやっ!やっぱ来てよかったなあ!!


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  今日も素敵♥ 


第3セット、セブの5-4で迎えた第10ゲーム。サーブはダビ。しかし、先にゲームポイントを握ったのはセブ。来た!マッチポイント!!


相手にマッチポイントを握られた時のダビの集中力は、DAY2の試合で嫌というほど(本当に嫌というほど)見せ付けられている。セブには何度もマッチポイントが来るが、やはり取りきれない。ここはかなりしんどいポイントですよ。でも頑張って、セブ!


しかし、デュースが繰り返された後、ゲームを取ったのは今日も今日とてダビだった。5-5。


『・・・・・終わった・・・・・』


安西先生に聞かれたら「あきらめたらそこで試合終了ですよ」と言われるところだが、あの炎天下でのダビのプレーを見てしまった後では、凡人ファンの私はもう勝てる気がしませんでしたよ、とてもじゃないけど。


Men's Singles - 3rd Rnd.


David Nalbandian (ARG)[8]


def Sebastien Grosjean (FRA)[28] 5-7 4-6 7-6(4) 6-4 6-1


・・・・・ああ、それでも久々にセブのプレーが見られて幸せだった事実に変わりはない。


ありがとう、セブ。また来年ね。


Monday, 19 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 6 (その1)


DAY6。今日はセブの3Rがある。セブの話ばっかりでごめんなさいよ。


2日前の帰り際、会場出口でDAY6のグラウンド・パスを買おうとしてふと考えた。セブの3Rの相手ってナルバンディアンだっけ。


「ナルバンディアンvsグロージャン」なんて、フェデラー、ナダル、シャラポン、地元選手達の御用達コートであるロッド・レーバーは無理としても、ボーダフォン入りなら十分にありえそうな好カードじゃないか?


両アリーナのチケットなど、とっくの昔に完売している。グラウンド・パスでもボーダフォン・アリーナには入場可能ではあるけれど、いつも入り口にはものすごい列ができていて、試合が終わるまでに入場できるかどうかすら怪しい。


じゃあ、もし試合がアリーナに入っちゃったら、指定席のチケットがないから見られない、なんてことになるのか。ボーダフォンの試合はテレビ中継もないし。なんてこった、せっかくメルボルンにいるというのに・・・・・


はっ・・・・・テレビ?


ボーダフォン・アリーナの試合をいつもテレビで放送している所ならあるじゃん。アリーナの前に―――――


土曜日。予想通り「ナルバンディアンvsグロージャン」はボーダフォン・アリーナの第1試合に組み込まれ、私はその試合をアリーナ前に設置されたビッグスクリーンで観戦するため会場に向かった。


Sunday, 18 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 4 (その3)


ハァ・・・・・


いつまでもセブの試合の余韻に浸っていたいのはやまやまだが、もう帰らなくては。というのも、今日はダーさんのお迎えがないため、一人で家まで帰らなくてはならないのだ。この後セブのダブルスの1Rも入あるけど・・・・・駅から家まで10分ほど歩くので暗くなる前に帰ろう。後ろ髪をひかれながら会場を後にする。


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モンフィスと女子選手がゲーム中


(自分のコートで1バウンドさせてラリー)。


ダーさんの話では「こっちは9時までは明るくて、その後10時にかけて暗くなる」ということだった。ところが、電車に乗っているとまだ9時前だというのに辺りが暗くなり始めたのに気づく。あれっ、なんで?(後に、「8時から9時」の聞き間違えだったと判明)


電車を降りる頃には、街はすっかり夜の様相。外国で夜道の一人歩きか・・・・・。周りはそんなに治安の悪くない場所だと知っているけど、それでも怖い。


・・・・・とにかく歩き出そう。千里の道も一歩から。


周りには人気がなく、近くを通る車の音以外に何も聞こえない。ああ、怖い!競歩並みの速さで歩き始めて5分後、約20m右前方から右折して私の歩く前を横切ってきそうなセダンを何気なく注意していたところ、


ドカッ!!!


暗がりの中響く鈍い衝撃音。4WDがセダンの助手席に突っ込んでいる。直進の4WDが右折のセダンに気がつくのが遅れたらしい。生まれて初めて目撃した、交通事故の瞬間を。


スピードはそんなに出ていなかったため怪我人はいないようだが、セダンの助手席のドアが大きく凹んでいるのが分かる。しばらく沈黙が続いた後、2つの車は脇の道路へ移動。


事故の当事者以外の目撃者はどうやら私だけ。一見軽い事故に見えるけど、万が一ここでトラブルが起きたら?しかも英語で!


『・・・・・逃げよう』


家を目指して一目散にダッシュ!ごめんなさい!!でも、揉め事に巻き込まれるのはイヤだ!!


間もなく帰宅。息を切らしながら事の次第をダーさんとシェアメイトのC嬢に話すと、C嬢は


「私も今日運転中に車の後部ドアが開いて、荷物が道路に散乱して大変だったわ。そのうち後ろで事故になっちゃったみたいで、私が荷物を片付けるのに車を離れている間に誰かが『免許証見せろ』って来たらしくて、助手席にいた友達が私の免許証を私に無断で勝手に見せちゃうし、頭きちゃう」


・・・・・マジで?


その話が事実なら、ちょっと交通事故が多すぎやしないか。この国のテキトーぶりはある程度覚悟していたけれど、本当に住んでて大丈夫なのか。不安な面持ちで立ち尽くしている私にダーさんが声をかけた。


「・・・・・まあ、座れば?ルドルフ」


ルドルフ?


怪訝に思いながら手を洗うためにバスルームへ。何気なく鏡を覗きそこに映った自分の顔を見て愕然!


今日一日客席で強い日差しを避けるため、サングラスをかけ頭にGジャンをかぶっていた私。


その結果、鼻の頭だけが真っ赤に日焼けしていた。




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Friday, 16 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 4 (その2)


さて、お待ちかねのセブの登場である。思い切って一番前の席に陣取った。


次、またいつこんなチャンスに恵まれるか分からないからね。


空は晴れているものの、雲が比較的多い。


ヒートポリシーが適用されたおとついのような事にはならずに済みそうだ。


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 2Rの相手はロクス弟、オリビエ。


 兄貴と違い根性の座った男。


 これはセブにとって厳しい勝負になるでしょう。




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 頑張って♥


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サーブ練習中。


オリー(とベルギー人サポーターが呼んでいた)を見るのは今回が初めて。小さい選手フェチの私にとっては外せない選手だ。男子ツアー随一のチビッ子と言えどやはりプレーは一流。小さな体をフルに使ってコートを駆け回る姿は、自由自在に剣をふるう銃士のような華やかさ。


試合は第1セットをオリーが先取。続く第2、3セットをセブが取るが、第4セットはオリーがしぶとく取り返してファイナルセット突入。1R観戦が不完全燃焼に終わった私にとっては、文句なしのシーソーゲーム。


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 セブの応援団「GROSJEANズ」記念撮影中。




それにしても乗っている時のセブのプレーときたら・・・


リズムも軽やかなステップと、緩急を巧みに使い分けメロディーを奏でる如く次から次へと繰り出されるショットのハーモニーに、自分が今、炎天下の中テニスの試合会場にいることを次第に忘れていく。クラシックを聴く趣味はないけれど、オーケストラが最高の演奏をした時の聴衆はこんな気持ちになるのだろう、と思う。そして、きっと客席のどこかにはセブにイカれてしまった女の子が今日もまた一人。私もうっとりして思わず目を閉じてしまいそう・・・おっと!セブのナイスプレーを見逃しちゃうよ!まさに至福の時、ここに極まれり。


試合終盤。いつの間にか私の後ろにいたお客さん(男性)から「セーブッ!セーブッ!」と「セブ」コールが湧き上がり、それまではおとなしく座っていた私も何だか興奮してしまって、一緒に声を上げてしまった。


「セーブッ!セーブッ!セーブッ!セーブッ!」


キャーーーーーッ!!!!!セブ最高ッ!!!!!


最後はオリーのショットがサイドを割って、4時間を越える熱戦が終了。


吼えるセブ。目の前で見た。感涙。


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  健闘を称えあう二人。


 



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  帽子を客席に投げ入れご機嫌のセブ。


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  客席から「セブー、タオルもシルブブレー!」の声。


  あげてるよ。言ったもん勝ちかもしれない。




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 お疲れさまでした。


Men's Singles - 2nd Rnd.


Sebastien Grosjean (FRA)[28]


def Olivier Rochus (BEL) 4-6 6-1 6-3 4-6 6-4


Thursday, 15 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 4 (その1)


大会4日目。もう一人で電車に乗るのも怖くない(財布の中に10ドル札があるから)。


今日行われるセブの試合は2番コートの2試合目。始まるまでにはまだ時間があるので、早い時間から大勢の観客でにぎわっているマーガレット・コート・アリーナに立ち寄る。


大入りの理由は、第1試合に地元のロバート・スミーツが出場するから。相手はベルディヒで、例の熱心なサポーター達も揃っている。


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  完全アウェイ(でも元気)。
 


試合は結構一方的な展開。ヒューに続く選手がそろそろ出てきてくれないと、オーストラリアは真剣にヤバいのだけれど・・・・・。


Men's Singles - 2nd Rnd.


Tomas Berdych (CZE)[13]


def Robert Smeets (AUS) 6-3 6-2 6-4



セブの試合の始まりを見逃さないために、早めに2番へ移る。コートでは第1試合ハンチュコワ vs ロイトの真っ最中。


生ハンチュを見るのは初めてだけど・・・・・やっぱり細くて白い!


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  まさに「コートの妖精」がそこに。


でもここだけの話、サーブのインパクトの直前、彼女の顎が一瞬微妙にゆがむのが気になって仕方ありませんでした。



Women's Singles - 2nd Rnd.


Daniela Hantuchova (SVK)[15]


def Emilie Loit (FRA) 4-6 6-3 6-4


全豪2007観戦記 DAY 2 (その8)



マーガレット・コート・アリーナの次の試合は、私のお気に入りサマンサ・ストーサーの1Rが入っている。しかし、電光掲示板には「ヒートポリシー適用により2時半まで試合は行われません」の表示。2時半ってもうすぐじゃん。待つか。

・・・・・あっつー。さっき買った600mlコーラが沸騰しそうな勢いで熱くなっている。ホットコーラって初めて飲んだなー。

しばらくして電光掲示板を再び見ると、「2時半」の表示がいつの間にか「3時半」に変わっているのに気づく。うそっ!アナウンスも何もなし?!こんな所に1時間もただ座っていられない。再び日陰を探し移動。

会場内にところどころ設置されているパラソルの下で休憩。しばらくボーッとしていたら背後から

「暑いわね」(英語)

の声が。振り返るとインド系のご婦人が座っている。周りには他に誰もいないので私に話しかけておられるようだ。勇気を出して「ほんと、暑いですね」と返事をしてみた。

「こんな日は家でテレビで観戦した方がいいわよね。家なら涼しいし、テレビは画面がクリアだし。でもうちの娘が『どうしても行く!』って言って聞かなくて」

「ですよね。私も『なんで今日来ちゃったんだろう』って感じです」

1時間後、再びコートを覗いてみる。客席には日光浴のお兄ちゃんしかいない。

そして、またもや何のアナウンスもなく「3時半」が「4時半」に変更されている。今日は5時にダーさんが会場入り口まで迎えに来る予定なので、ほとんど試合を見ずに帰るはめになりそうだ。

これが日本なら「試合やらないんならー、チケットの払い戻しとかー、してくれないんですかー?」とか言い出す輩が出てきそうなものだが、不思議なことにこちらのお客さんはそんな事を気にするそぶりが全く感じられない。

相変わらず頭はボーッするが、ただ座っているのにも飽きてきた。アザーコートを回ってみよう。誰か練習しているかもしれないし。

あっ!ベルディヒ発見。さっき試合終わったばかりなのに、また練習?熱心やなー。しかし、しばらく眺めているうちに彼の全身がヨネックスなのに気づく。どう見てもヨアキム・ヨハンソンだ。ありがとうございました。

ヨアキムをベルディヒと見間違えるなんて、いよいよどうかしている。今日はもう限界だ。帰ろう。

Wednesday, 14 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 2 (その7)


木陰でしばらく休んで体力回復。


再びマーガレット・コート・アリーナに戻ると・・・まだやってるよ!ダビ vs ティプセラビッチはファイナルセットに突入したところ。気温が40度近い中3時間も戦っているのだから二人とも体はグダグダに違いないのだが、それでもダビにはまだ余裕があるように見えるのは気のせいか。


最終セット、第3ゲームが終わった時点でティプセラビッチの棄権でついに試合終了。


また棄権か。でも今は心から「やっと終わってくれてありがとう」と言いたい気持ち。


勝利を決めたダビは両手を突き上げて歓喜。帰り際、客席のアルゼンチン人サポーター勢に持っているものを次々に投げ入れ、締めにはたった今試合で使っていたラケットまでプレゼントするサービスぶりでした。




Men's Singles - 1st Rnd.


David Nalbandian (ARG)[8]


def Janko Tipsarevic (SRB) 6-7(5) 4-6 7-6(2) 6-0 2-1 Ret.


全豪2007観戦記 DAY 2 (その6)


・・・・・暑い・・・・・。


ついつい「キリのいいところまで見よう」と欲をかいたためすっかり頭が朦朧としてしまい、今は軽くヤバい状態である。日陰。I need 日陰 right now。


アザーコート周辺を歩くうち、既にヒートポリシーが適用されていて、現在は第1試合がまだ決着していない数コートでしか試合が行われていないことを知る。


あっ、練習中のウリエット&ハンリー・ペアを発見。


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ハンリー。


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ウリエット(妙に白いな)。


14番コートに人だかりができているので覗くと、ジネプリvsアルマグロが先ほどのダビvsティプセラビッチと同様にもつれている。目の前にいるアルマグロの顔が尋常でない赤さで蒸気しているのが見てとれる。選手と同じ目の高さにいると、コート上の熱気がこちらにも伝わってきって、「こんな状況でも試合って続けなあかんもんなの?」と感じずにいられない。


・・・・・ハッ!また立ち止まってしまった。日陰を探しに来たのに。近くの盛り上がった芝生に木陰を発見。他のお客さんに倣い、ゴロリと横になる。・・・・・フー。


空を眺める。絶望的に広くて青くてカラッとした空。


「オーストラリアにいるんだなあ。ここは日本じゃないんだなあ」


ワクワクするような、少し寂しいような。


帰りたいような、別にそうでもないような。


とにかく、この様子じゃ今日は当分涼しくなるのを期待するのは難しそうだ。


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全豪2007観戦記 DAY 2 (その5)



マーガレット・コート・アリーナの第2試合に、私の大好きなサマンサ・ストーサーの試合が入っていることを知る。地元選手がロッド・レーバー & ボーダフォンの両アリーナ以外に入るのは稀なのだ。これは行かねば。

コート上では第1試合の真っ最中。スコアボードを見ると、ダビが2セットダウンで負けている!あらまあ、今日はやる気が出ないのかしら。昨日のリュビチッチに続く、大物まさかの1R敗退?

チェンジコートになったのを見計らい、空いた席に腰を下ろそうとしたら、

「ゥあっつーーーッ!!!」

座席が熱くて座れない!夜の防寒用に持参したデニムジャケットをお尻の下に敷いて観戦するが、そのうち何だか頭がクラクラしてきた。・・・・・もしかして、今日ってかなり暑い?

ダビのプレーにはいつものようなキレがなく凡ミスを連発。暑過ぎて集中できないのか?この調子ならストレートで決着がつきそうだ。ダビは好きだが、早く終わってくれなければサマンサの試合が始まるまでこちらの体が持ちそうにない。

ついにティプサレビッチにマッチポイント!しかし、ピンチになると突然目を見張るプレーを見せるダビ。

『うーん、さすがトップ選手。簡単には負けないね』

初めは感心していたものの、強い紫外線が容赦なく照り続ける中、何度マッチポイントを握られようとその都度ポイントを取り返す驚異的なダビの粘りを見ているうち、ティプサレビッチだけでなく観客の私も次第に追いつめられた気分に。

『もういいよ!頼むから終わってくれーッ!!』

熾烈なデュース攻防の軍配はダビに。

タイブレークに入ると、突然ティプセラビッチが投げやりなプレーを見せ始める。直前にメディカル・タイムアウトを取っていたのでどこか怪我でもしたのか。それとも根負けしたのか。第3セットをダビが取ったのを見届けた後、

「このままこの試合に付き合っていたら、死んでしまう」

と悟った私は、日陰を求めてアリーナの外に脱出。

Monday, 12 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 2 (その4)


セブの試合があまりにもあっさり終わってしまい拍子抜けだが、大会2日目はまだ始まったばかり。はて、この後は誰の試合を見たものか?


当てもなく周辺のコートを放浪する旅に出る。


Men's Singles - 1st Rnd.


Tomas Berdych (CZE)[13]


def Hyung-Taik Lee (KOR) 6-1 6-2 6-2


2番コートが賑やかなので覗いてみたら、ベルディヒとヒュンタクのサポーターが熱い応援合戦を繰り広げている。残念ながら試合のペースは一貫してベルディヒ主導。それでも、ヒュンタクがいいショットを決めれば、すかさず大声援で後押しする熱い韓国勢。


日本人はこういう感じで自国の選手の応援はしないなあ。なぜだか考えてみた。


・「ニッポン!チャ!チャ!チャ!」なんて恥ずかしくてやってられない。


・かと言って、それに代わる定番の応援スタイルもない。


・せっかくのグランドスラムなので、いつでも見られそうな自国の選手ではなく、めったに見られない選手が見たい。


・そもそも日本人客の絶対数が少ない(第1週の平日、関係者の方以外の日本人はほとんど見あたりませんでした)。


等々いくつか挙げてみましたが、結局のところ日本人の応援がイマイチ盛り上がりに欠けるのは、


「テンションが低かったから」(© 『ハイテンション・パブの反省会』 by グループ魂)


だと思います。




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Sunday, 11 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 2 (その3)


観戦記にもかかわらずいつまで経っても会場に辿り着けなかったが、何とか11時半過ぎに到着。セブの試合がいつどのコートで入っているのか確認するために、一目散にIBMのマッチレポートセンターに向かう。


人だかりの中ボードを見上げると・・・・・


ノーーーーーッ!!!


セブの試合は無情にも第1試合でとっくに始まっている。急がねば。


慌てて6番コートにダッシュ。


そして、ついにコートに。セブ!本物のセブだよ!!


今日はここまで長かったなー。セブのベンチの後ろの席が空いているので座る。


現在のスコアは?第1セットはセブの6-2で、第2セットはまだ始まったばかりか。


良かった。ちょっと見逃したけど、グランドスラムの男子シングルスは5セットマッチ。


まだまだゆっくり見れるよ。


3年ぶりの生セブ。ああ、相も変わらず華麗なこと極まりないですよ。


身も心も溶かされるプレーで、今朝の全てのドタバタが一気に報われる思い。


し・あ・わ・せ・・・・・♥


と喜んだのも束の間。


私が見始めて2ゲーム消化した後、先ほどメディカルタイムアウトを取っていた対戦相手の


ロクス兄が真っ赤に茹で上がった顔で審判に向かって歩み寄って来た。


・・・・・嫌な予感・・・・・やめてよ、私、今着いたばっかりなんだから・・・・・言わないで、


それだけは!!!


しかし、私の願いも空しく何やら審判と話した後、セブとロクス兄は握手。続けて主審よりロクス兄の棄権による試合終了を告げるアナウンスが。


グーリーズードーブァーーーーーッ!!!


よくよく考えればセブが体力を温存して2Rに進めるのだから、クリストファーにはむしろ感謝こそするべきなのだが、そんな道理がこの時の私に通じるはずもない。


突然のゲームセットに動揺しまくっている私の目の前でセブが帰り支度を始めた。こんなに近くに寄れる機会なんて、次はいつになるやら。ってか、もうないかも。失礼ながら写真を撮らせていただこう。


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散髪されましたね。


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笑顔(ピントずれてますが)。


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サインやらタオルやらを求めるファンのおねだりに対し、丁寧に応えておられました。




Men's Singles - 1st Rnd.


Sebastien Grosjean (FRA)[28]


def Christophe Rochus (BEL) 6-2 4-1 Ret.


全豪2007観戦記 DAY 2 (その2)



シェアメイトのC嬢の車に乗り込み、いざ駅へ。ところが・・・・・なんか方向が違うんですけど。

「あ、あのね、私、電車の駅に行きたいんだけど・・・」

慣れない英語で訴えてみたが、

「こっちで大丈夫!シティ方面に行くんでしょ」

と取り付く島がない。どうやら彼女はいつも使う最寄り駅ではなく、一つシティ寄りの駅まで送ってくれるつもりらしい。その好意はとてもありがたいのだけれど、ああ、どんどん初めの計画からずれていく・・・。

数分後、駅に到着。

「じゃ、入り口あそこだから。楽しんできてね!」

走り去るC嬢の車。ついに一人ぼっちになってしまった。心細い。

とりあえず券売機に向かう。なんだ、同じ機械じゃん。これなら大丈夫。

と安心したのもつかの間、お札を入れる場所を見て愕然。そこには20ドル札以下しか受け付けないと書いてある。ヤバッ!!私50ドル札しか持ってないよ!!!しかも、その駅はよりによって無人駅ときた。いつもの駅なら駅員さんがいるのに!

・・・・・大丈夫。崩せばいいんじゃん。どこかでスナックでも買えばいいじゃん。

一人で何か買うのは、今回オーストラリアに来てからは初めて。緊張しつつ近くのお店に入る。適当にポテチの小袋を一つ取ってレジへ。

ダーさんの事前のアドバイスに従い、笑顔で"Hi"と言ってレジに近づくと、そこにいたインド系のお兄ちゃんがいきなり早口でワーッとまくしたててきた。何?何言ってんの?!全ッ然分からない!!

3回ほど聞いて、どうやら「こっちの小さいのを一つ買うより、あっちの大きいのを買った方が一つ無料で付いてきてお得だよ」と勧めてくれているらしい、と理解。親切なお兄さんね、ありがとう。でも・・・

「いいの!私、これがいいの!これだけでいいの!!」

と英語で説明し(たつもりで)解決。よし!崩れたよ。今度こそ切符が買える。再び券売機へ。

こちらの券売機はお金を入れる前に、購入する切符の種類、乗車するエリア、普通料金か割引利用かを指定する。昨日の練習の通りにボタンを押して20ドル札を挿入。しかし、何度入れてもお札がベローンと戻ってきてしまう。なぜ?

券売機の注意書きをよく見ると、「10ドル以上のお釣りは出ませんよ」とあるのに気づく。買いたい切符の料金は9ドルなので、20ドル札を入れても受け付けない、というわけか。さっきのポテチは2ドルいくらかだったので、今財布の中にあるのは、20ドル札2枚とコイン7ドルちょい。これではまた買えない。

『・・・・・・・』

ざけんなっ!出せよ!機械なら10ドル以上でもお釣り出せるようにしとけよ!!ダーッ!!なんでたった切符1枚買うのにこんなに苦労しなければならないのか。これだから外国は嫌いなんだよ!!

逆境にとことん弱い私。早くもめげそうになるが、落ち込んでいる暇はない。今日はセブがメルボルン・パークにいるのだ。頑張れ、私!

『「これを10ドル札2枚と交換して下さい」って英語で何て言うんだっけ?』

何度か暗唱してから先ほどのお店に戻る。お兄さんは

「ああ、電車の切符買いたいんでしょ?」

とあっさり交換してくれた。

10ドル札をゲットし、やっとのことで切符購入に成功。すぐにシティ方面行きの電車がやってきた。

『・・・・・もしかしたら、私がいちいち物事を大げさに捉えすぎているから疲れるのかも』

少し反省しつつ乗車。

Saturday, 10 February 2007

全豪2007観戦記 DAY 2 (その1)



デ杯ワールドグループ1R「ベルギー vs オーストラリア」をテレビの生中継で見ています。

また、金曜夜7時半から放送のインテリア番組『Better Homes and Gardens』でスターのお宅拝見のコーナーがあるのですが、今週のゲストがトッド・ウッドブリッジで、トロフィーが山ほど飾っている部屋などが出てきました。やはり豪邸でしたが、プールがやたら細長く(推定幅25mX奥行3m)、側溝みたいだったのが印象的。

こういうのが見られる時だけは、『こっち来て良かったな』って思います。今のところ、こういう時だけです。


大会2日目。いよいよセブが1Rで登場する。これは見逃せませんよ。何を置いても会場に行かなければ。しかし、頼りのダーさんは仕事なのだ。

「電車の乗り方は教えたし、もう一人で行けるやんな」

力なく頷く私。・・・・・異国で一人で電車に乗るなんて、はっきり言って自信ないにゃー。

―――明けて翌朝。目が覚めて枕元のデジタル時計を見ると予定起床時刻の8時。そうだ、セブの試合を3年ぶりに見られるんだもの。自信ないとか言ってられない。頑張って会場に一人で行くぞ。

起き上がって支度を始めようとした時、ふと机に置いた腕時計が目に止まる。あらっ?見ると時計の針は10時を差している。

・・・なぜに?

慌ててリビングの壁時計を確認すると、やはり10時。

・・・・・10時?

もしかして今10時?!

ということは、今から支度していたのでは、会場の到着は正午前になってしまう!セブの試合が第1試合(午前11時スタート)だったらどうしよう!!セブを見る貴重な機会が!!!うおーーーっ!!!!!前日にネットで何試合目か調べておけば慌てずに済んだのだが、当時は他の人と家をシェアしていたため自由にネットが使えなかったのだ。

セブの試合が第1試合でないことを祈りつつ、とるものもとりあえず身支度を整える。その時シェアメイトのC嬢から

「駅まで車で送るよ。郵便局に行くついでだから」

との申し出。うわー助かった。

ところで、一夜のうちに時計が2時間遅れたその理由は、時計が日本から持ち込んだ電波時計だったのが原因。夜のうちに電波を強制受信して、いつの間にか日本時間に戻ってしまっていたのですね。オーストラリアに着いてからこちらの時間に合わせて問題なく使えていたので安心していたら・・・。

しかし、時計の遅れなどこの日の悲劇のほんの序章に過ぎなかったのだ。ジャジャーン。

全豪2007観戦記 DAY 1 (その4)


只今メルボルンで初めての家探しに追われています。


当初日本で探すのと同じ感覚で捕らえていましたが、こんなに大変だとは・・・・・。


最早とても見つけられる気がしません。


そんなわけで現実逃避中。




夕方6時を過ぎてもこの時期まだまだ日の高いメルボルン。


うっかり時間を忘れそうになるけれど、明日はダーさんの仕事が朝早いのでそろそろ帰らなければならない。


ああ、でもその前にあの人の姿を一目だけでも・・・。


Men's Singles - 1st Rnd.


Feliciano Lopez (ESP)


def Brian Wilson (USA) 7-6(8) 4-6 6-3 7-6(3)


メルボルン・パークのアザー・コートのうち17番から22番のコートはその他のコートと離れていて、会場の東にあるボーダフォン・アリーナ寄りに固まっている。会場マップからは気づきにくいのだけれど、実際会場にいるとこの辺りは「世界の果て」感が強く、わざわざ足を運ぶのがかなり億劫な場所なのだ。


しかし、そんな「世界の果て」21番コートでF-Lo様が試合をしているというので、駅へ帰る道すがら立ち寄った。客席の隙間から覗いてみたら、ちょうど彼がジャッジにイチャモンをつけているところ。


イチャモンをつけていても、やはり色男であることには変わりなく。ポー。




Men's Singles - 1st Rnd.


Mardy Fish (USA)


def Ivan Ljubicic (CRO)[4] 4-6 7-6(2) 6-4 6-4


早く帰らなければならないのだけど、ボーダフォン・アリーナ前のビッグ・スクリーンを見たらリュビチッチがフィッシュに負ける寸前!試合の行方が気になって近くの椅子に腰掛けてしまった。座ると今度は何か食べたくなる。会場内のいたるところが帰りたくなくなる罠だらけ。恐い。


試合はそのまま流れが変わらず、ほどなくして終了。その後アリーナから落胆したクロアチア人サポーター達がぞろぞろと出てきた。"Disgraceful!!!(サイテーーーッ!!!)"とご立腹のギャルが叫んでいる。


そのうち、がっかりした様子のクロアチア国旗を身に纏った男性が私たちに近づいてきて、


「これあげるよ。次の試合見られるから使ってよ」


とボーダフォン・アリーナのチケットを1枚くれた。マジで?!いいの?ありがとう!でも・・・


「お兄さん!私たち二人連れだから2枚くれないと!!」


英語で何と言ったらいいのか迷っているうちに、お兄さんはいなくなってしまった。


ああ、私たちも今度こそ帰らなきゃ。後ろ髪を引かれつつ初めてのグランドスラム観戦初日は終了。


Tuesday, 30 January 2007

全豪2007観戦記 DAY 1 (その3)


Men's Singles - 1st Rnd.


Gael Monfils (FRA)


def Daniele Bracciali (ITA) 7-6(2) 6-7(9) 6-4 7-6(5)


モンフィスもずっと見たかった選手の一人。


エッグいサーブにド肝を抜かれつつ、同時にかわいらしい佇まいに目が釘付け。


対するブラッキアリはというと、線審に悪態をつくわ、それを主審に注意されると今度は分からないようにイタリア語でブツブツ言ってみたり、おまけに彼のコーチが火の付いたタバコを芝生の上にポイ捨てする所を見てしまったので、私の中で超ヒールの印象が定着してしまった。ごめん、ダニー。




Men's Singles - 1st Rnd.


Radek Stepanek (CZE)[20]


def Michael Llodra (FRA) 6-2 6-4 6-0


ヒンギスと付き合いだして以来、ケガに見舞われたりして順調にランクを落としているステパネック。なのに挙句の果てには婚約ですって?自殺行為としか言いようがありません。恐るべし愛のパワー。


それはともかく、試合中ダーさんの隣に座った男性。さっきはモンフィスの試合を見に来ていた。絶対見たことある人なんだけど、誰だっけ?


・・・・・あっ!そうだ、ギ・フォルジュじゃん!!


「アレ!ミキャー!!」


とロードラに声をかけていたけれど、精彩を全く欠いたプレーを余程腹に据えかねていたのか。ラリー中、うっかりサインをもらう用のボールを足元に落とした客席の小さな子供を


"Hey, Kids!!!!!"


と叱りつけた時は、そばで聞いていた私も凍りついちゃいましたよ。


Sunday, 28 January 2007

全豪2007観戦記 DAY 1 (その2)



Men's Singles - 1st Rnd.
Richard Gasquet (FRA)[18] def  Filippo Volandri (ITA)
6-4 6-4 6-2


っていうか寒い!上空には雲が広がり、空気がひんやりしている。日本の春先並みといったところか。夏のはずなのになんで私フリース着てんの?しかし、周りにいる地元の女性はキャミソール&ショートパンツにビーサン姿が一般的なのだ。とてもじゃないけど真似できない。

まだ時間が早いこともあってかお客の数はまばら。前列に席を取る。コートが近い。生ガスケをこんなに近くで見られていいのかしら?ワオー。

てっきりガスケの方が人気者かと思いきや、メルボルンはイタリア系移民が多いせいか、客席からかかる声はボランドリに対するものが圧倒的。かわいそうに、ガスケ。私が応援してあげるわ(心の中で)。アレ!リシャール!!

っていうか暑い!!気がつけば日差しがジリジリと突き刺し始めている。太ももが焼けるように痛い。何なのッ!どうなってんの、ここの天気は!!かなわんわー。

ボランドリはスーパーショット連発でサポーターの応援に応えていたけれど、終わってみればガスケの圧勝。ガスケは意外にもこれが全豪初勝利だったとか。

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Women's Singles - 1st Rnd.
Tatiana Golovin (FRA)[20] def Anna Smashnova (ISR)
6-3 6-1


続く第2試合、ゴロビンちゃんの姿を一目拝もうとそのまま着席。

この日はドぎついオレンジ色でした。見届けた後、外へ移動。

Saturday, 27 January 2007

全豪2007観戦記 DAY 1 (その1)


そんなわけで外国に長期間暮らすのは初めての私。


少々不安もあるけれど、とりあえずこれからの2週間はそれも吹っ飛ぶくらいのお楽しみが待っている。それは・・・・・


テニス四大大会の一つ、全豪オープンテニスの観戦!!


ああ、テレビでしか見たことのないグランドスラムをこの目で見られる機会が来た。来たよ、ついに。


大会初日の15日、ダーリンさんの仕事がお休みだったので一緒に会場となるメルボルンパークへ出発。最寄の駅から電車に乗り込むと、いきなり頭から上が中央から緑と黄に半分ずつ染まった子供たちに遭遇。見れば、服もグリーンとイエローでコーディネートされている。


「わー、グランドスラムって感じやね。ところで、あの子たちって誰のサポーターなん?」(私)


「・・・・・オーストラリアやがなッ!!」(ダー)


Richmond駅で下車、歩いて10分ほどで会場東の果てに位置するボーダフォン・アリーナ前に到着。チケット売場には既に長蛇の列。ガガーン。やっぱり事前にネットで買っておいた方が賢かったかもしんない。


さて、いろいろあるチケットの種類からどれを買おうか。


この日一番見たかったのはボーダフォン・アリーナの第1試合、


ロディック vs 怪我から久々に復活して今大会はワイルドカードで出場したツォンガの試合だったのだけれど、「まずは会場を一通り回ってみよう」とグラウンド・パスを購入。


大会プログラムもゲット。いざガスケが現れる2番コートへGO!。


Friday, 26 January 2007

ごあいさつ


はじめまして。こみねと申します。この度縁あって、日本からオーストラリアはメルボルンに越して来ました。