Monday 23 July 2012

セルフレジで赤っ恥

日々のスーパーでの買い物には、一人で歩いて行くことがもっぱら。そのため、こちらの人によく見られるように大きなカートに山盛り一杯買い込むということはなく、一人で持ち運べるかご一つ分程度のごく軽めの買い物になるので、いきおいセルフレジを利用することが多い。



ある日、いつものようにセルフレジで品物をスキャンしていた時のこと。薄力粉を手にするとその下が粉まみれになっているのに気がついた。そっと持ち上げて袋の底を覗いて見ると穴。しまった。よく見ずに不良品を選んでしまったようだ。

“Excuse me.”

セルフレジコーナーに一人付いていた担当のお姉さんを呼び、事情を話して交換をお願いした。すると、

”Sure.”

と快く応じてくれるとともに、自分が持っていた小さなバケツを私の前に差し出した。この動作を、

「ちょっと行ってくるから、これ持っててくれる?」

という意味に受け取った私は、とっさに両手で「ガシッ」とバケツを掴んだ。日本では店員がこのような事をお客に頼むなんてことはほぼ有り得ないのだが、こちらにある程度住んでいる人なら私の反応に多少なりとも理解を示してもらえると信じる。

お姉さんは私の行動に一瞬戸惑った様子を見せつつも、優しく続けた。

“Would you like some lollies? (キャンディいかが?)”
注: "lolly"は"lollipop"の略称。オーストラリアでは「甘いお菓子」の総称。

見ると、バケツの中には小さなキャンディがぎっしり。買い物客へのサービスの一環として配っているらしい。またしても、またしてもやってしまったのか私は!あまりの恥ずかしさに消え入りたくなりつつ

”Yes, please. Thanks.”

と笑ってごまかしながら、そそくさと緑色の包みを一つ摘んだ。

いきなりバケツを両手で掴まれて、お姉さんは「この人、そんなに飴が欲しかったのかしら」とさぞかしびっくりしたことだろうな。早速貰った飴を口に入れ、スキャンを再開しながら自己嫌悪。


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