Saturday 30 October 2010

メルボルンにダイソーがやってきた (その2)

制限をかけてはいても、店内は擦れ違うのもやっとの大賑わい。



店内に12万点を超える商品は、ほぼ全てが堂々の日本語表記。「ファイルケース」「だしパック」「かかとクリーム」etc……ああ懐かしい。この雰囲気はまさしく日本の100均。まるで日本にいるみたい!陳列棚から顔を上げない限りは……。

日本語が溢れる店内で、私が豪で暮らし始めたばかりのことを思い出した。日々のスーパーの買い物で、商品を見てそれが何であるかは商品そのものやパッケージを見れば大体理解できたが、英語の表記に慣れるまでは毎回激しく消耗したものだった。オーストラリアの人々の目には、今この商品の山がどんな風に映っているのだろう。日本人でない人にとっては、用途すら未知の商品も少なくなかろうに。

同社のロングセラーコスメ「ビューティーコスメマスカラ」「酒しずく」「エルフィー アイシャドウ」を見つけた。こちらで暮らすようになってからというもの、普段のメイクは眉を整えるくらいになってしまったが、それでも年に数回お化粧をした方が望ましい場に赴くことがある。そんな僅かな機会のためだけにマスカラ1本に10数ドルを払うことをもったいないと感じていたが、2ドル80なら使い捨てでも惜しくない。これは助かる。

弁当箱、お箸、かわいいピックや仕切りケース等のお弁当グッズも充実。海苔をかわいい形に切れるカッターまで数種類取り揃えているが、オーストラリアにはデコ弁どころか、日本風のお弁当すら作る人はそう多くないはず。これをきっかけに今後流行るのかもしれない。

「GREEN ONION CUTTER」表記の白髪ねぎカッターを発見。「GREEN ONION」と言えば、こちらでは青ねぎを指す。白髪ねぎは白ねぎで作るものだが、オーストラリアには白ねぎは売っていない。見た目の似ているleek(ポロねぎ)ならあるが、あれはパサパサして白ねぎの代わりになるとは思えない。 白ねぎのないオーストラリアに連れて来られた白髪ねぎカッターの運命やいかに!?

他の日系雑貨店では普段高くて手が出ない有名ブランドの洗剤や衛生用品、お菓子や調味料等の食品があればうれしかったが、それはなかった。

ところで、ダイソーと言えば「ザ・文房具」「ザ・お風呂」「ザ・園芸用品」等の「ザ・○○」の案内板だが、ここには見当たらなかった。店名からして「THE DAISO」ではなく「DAISO」だし。外国においても「THE STATIONERY」「THE KITCHEN」「THE BATHROOM」などとザ・ダイソー流を貫いてほしかった。今からでも遅くないと思う。

商品を2つ、3つと手に取ったところでカゴが欲しくなった。が、入り口まで取りに戻るのがまた長く遠い旅になりそうだ。今日のところは、手に持てるだけの買い物で諦めることにする。

店内の熱気ですっかり喉が渇いてしまった。お腹が空いてきたことも手伝って意識が朦朧としてきたので、レジに並ぶことに。1時間ほど回ったが、全く商品を把握できた気がしない。この敗北感は何だろう。また来なければ。

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それにしても、レジに辿り着くのはいつの日のことになるやら。


100均フリーダム
内海 慶一
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