Saturday 30 October 2010

メルボルンにダイソーがやってきた (その1)

ダイソーの記念すべきオーストラリア一号店が、ここメルボルンに出店するという噂を聞きつけたのは数ヶ月前のこと。




初めのうちは「ふーん。そのうち落ち着いた時にでも覗いてみるか」と暢気に構えていたのだが、28日の開店が近づき、テレビの情報番組で

「ジャパニーズ・ショッピング・センセーションがついに豪上陸!!」
「全ての商品がジャパニーズ・クオリティで、たったの2ドル80!」

などと大々的に取り上げられるのを見ているうちに、何やらいても立ってもいられなくなってきた。そして迎えたオープン当日の朝、混雑を覚悟して出かけてみることに。我ながら暇人丸出しで恥ずかしいが、こういう時は暇人で良かったということにしておこう。

ダイソーの入居する、シティ東のAbbotsfordに新しくできたHive Shopping Centreへはトラムで向かった。途中のストップで薄汚い風体の、明らかに尋常でない雰囲気を漂わす20代後半と思しき男性3人組が乗り込んできた。遅めの朝で乗客のほとんどいない車内で、三人はお酒だか薬だかを飲んでいるのか、呂律の回らない様子で大声を出している。3人は私と同じストップで下車して通りをフラフラ歩くと、所在なげに植え込みに腰を下ろした。Victoria Streetは以前私の通勤路で、この日久々に来て思い出したことだが、この辺りはいかにも人生に行き詰っている感を醸し出したヨレヨレだったり足元が怪しかったりする人の姿を見かけることが多いのだった。シティでも似たような人物は見かけるし、私自身その手の人物からは小銭をせびられる位で特に何か危害を加えられた経験がある訳ではないのだが、用心に越したことはないかもしれない。

さて、目的のショッピングセンターに到着した。実は数週間前、同じ建物内でいち早くオープンしていたALDI(スーパー)を車で訪れたことがある。いつも利用するALDIで見つけられなかったイルミネーション湯沸しケトルを探してわざわざ足を伸ばしたのだが、ダイソーがこのビルにオープンするという話は既に聞いていたので、まだ工事中の店舗が大半でひっそりとする店内を探検してみることに。しかし、一向にそれらしき場所は見当たらない。建物の外に出てVictoria Street沿いに歩いていると、空き店舗の窓に「DAISO Coming Soon」の赤地に白い字の貼り紙を見つけた。てっきりその場所にダイソーが入るものと思い込んだ私は、美容院にちょうど良さそうな面積のがらんどうの店内を外から伺いながら、「こんなに狭いんじゃ、商品展開にはあまり期待できそうにない」とかなりがっかりした。

しかし、テレビで開店前の様子を見て、どうやらそれは私の勘違いであることに気がついた。そしてこの日、ショッピングセンターに足を踏み入れ人の流れの多い場所へと自然に身を任せると、エスカレーターを上った2階奥に「DAISO」の文字を見つけたのだった。おお、何かまぶしい!私の知っているダイソーとは違う。妙な小奇麗さを感じるのはアルファベットのせいなのか。

喜び勇んで一直線に入り口へ向かっていると、背の高い男性に呼び止められた。

「君はDAISOに来たの?こっちに並んで」

と示された場所は、なんと店の入場を待つ人々の列の最後尾だった。ダイソーに入るのに入場制限とは!!今までメルボルンのお店で行列を見たのは、バーゲンを除けば4ヶ月前のiPhone4発売時だけだ。

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10分ほど待ち、ようやく列の最前列に来たところで今一度制止を受けた。しばらく無言でいたが、日本人の店員さんから「日本の方ですか?」と声をかけていただいたので、「はい。テレビ見ましたよ」などとお話をしているうち、程無くして入店が叶った。いざ、突入!

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